歯周病の発症について

皆様あけましておめでとうございます!

今年最初のホームページニュースは衛生士の守山が担当させて頂きます☺

皆さんは、歯周病がどのようにして発症するかご存知ですか?

歯周病は、極端に言うと【プラーク(歯垢)の攻撃力】と【歯茎の抵抗力】の力の関係で発症するかどうかが決まります。
プラークの攻撃力が高まり、歯茎の抵抗力とのバランスが崩れた時に発症するのです。

天びんでたとえてみましょう。
下の図をご覧ください。

天びんの左にある「歯ぐきの抵抗力」の皿には、もともとたくさんのコインが乗っているのですが、不十分な歯みがき、加齢や肥満・病気、疲労やストレスなどによる免疫力の低下、喫煙などによって、コインが減っていきます。

一方、右にある「プラークの攻撃カ」の皿には、長期間みがき残されたプラークの成熟、歯ぐきからの出血による歯周病菌の増加、喫煙によるプラークの硬化などで、コインが増えていきます。

その結果、「プラークの攻撃力」の皿のほうのコインが多くなったとき、天びんが傾き、歯周病が発症します。

しかし、毎日歯磨きをしていても、これまでと変わらないケアをしていても、まだまだ年齢的に若くても、歯周病になることがあります。

毎日磨いていたのに、、!
→歯周病のいちばんの原因は、長いあいだみがき残されたプラーク(細菌のかたまり)です。しっかりみがいているつもりでも、歯ブラシの毛先がうまくプラークに当たっていなかったところがあったのかもしれません。みがき残されたプラークは、時間とともにその攻撃力を高めていきます。そうしたプラークを落とすには、歯科医院であなたの歯並びに合った歯ブラシの動かし方、フロスや歯間ブラシの使い方を教えてもらうのと、自分では取り切れないプラークを、定期的に除去してもらうことが大切です。

今まで何も無く、変わらないケアをしてたのに、、!
→ 加齢や肥満、疲労、ストレスのほか、糖尿病など全身の病気によって「歯ぐきの抵抗力」は落ちていきます。若いときは多少みがき残しがあっても問題は起きませんが、歳を重ねるにつれ、若いときと同じレベルのセルフケアでは、「プラークの攻撃力」に「歯ぐきの抵抗力」が負けてしまうこともあります。歯医者さんは痛みや異常のないときから定期的に通い、歯周病の兆候がないか診てもらうのがとても重要です。そして、いまのお口や体の状態に合ったセルフケアのしかたを教えてもらいましょう。

まだ若いのに、、!
→ 生活習慣のなかでも、歯周病の非常に大きいリスク要因となるのが喫煙です。「歯ぐきの抵抗力」を減らし、「プラークの攻撃力」を増やします。「喫煙者は歯周病が10年速く進む」というデータもあります。加熱式タバコにも、ニコチンなどの化学物質は含まれています。

このように歯周病はプラークの攻撃力が高まり、歯茎の抵抗力とのバランスが崩れた時に発症します。

歯周病を発症しないように、歯磨きや定期検診をかかさないことはとても大切です!!!

 

(参考文献 nico 2024 2月号)