歳をとったときに、なりたくない病気の筆頭といえば認知症。
「防げるものなら防ぎたい」と思っている方、多いのではないでしょうか。
最新の研究結果から、認知症の7割弱を占めるアルツハイマー型認知症の発症抑制には、歯周病の治療と予防メインテナンス、特にプラークと歯石の除去が有効であることが分かってきたのです(^^)/
「歯周病と認知症が関係している」だなんて、意外に感じるでしょうか。
ですが、最新の研究結果によると、歯周病になるとアルツハイマー型認知症の原因物質、老人性アミロイドβが激増することが明らかになってきたのです!!
pg菌が歯肉に入り込んでくると、免疫細胞が盛んに応戦します。これらの免疫細胞の過剰反応により、たくさん出る「カテプシンB」という酵素が免疫細胞と周りの細胞を傷つけ、その結果老人斑アミロイドβが盛んに作られてしまうのです。
歯肉で作られたアミロイドβ。しかし、なぜこれが脳内に溜まるのでしょうか(@_@)
通常、私たちの脳には、「血液脳関門」という門番のように働く機構があって、血液中の異物を通さない仕組みになってくるのですが、実はこの関門を通過させるのも歯周病菌の仕業であることが研究で明らかになりました(*’ω’*)
それでは歯肉などでできたアミロイドβは、どうやってこの厳しい関門をすり抜けて脳内に入り込んでいるのでしょう(・・?
その答えを解くカギは「pg菌」にありました!
pg菌は歯肉の粘膜を壊して歯肉に入り込み、アミロイドβをたくさん作るだけでなく、作ったアミロイドβの脳内への輸送役もしていたのです。
歯周病は痛みの出にくい病気です。歯肉が腫れ、歯磨きした時歯ブラシに血が付いても、ほとんどの場合は痛みを感じないので、つい放置してしまう人が多いようです。
歯周病の温床は、外側からは見えない歯周ポケットの内側にあります。
歯周ポケットの奥にpg菌の巣であるプラークが溜まっていたり、歯に歯石がこびりついていないかどうかは、歯科のプロフェッショナルに診察してもらわなければ分かりません。pg菌による炎症の被害を止め、認知症になるリスクを減らして脳の健康を守るには、歯科のプロフェッショナルによる治療、そして予防メインテナンスが効果的です(*^-^*)
歯周病によるお口の慢性炎症を防いで認知症を減らすことができれば、すでに長寿大国を実現している日本は、世界のお手本となる「健康長寿大国」になることができるのではないでしょうか。
歯周病の治療と予防のための歯科受診をはじめましょう!(^^)!