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令和4年5月1日付で村上和彦前院長の後任として新院長を拝名いたしました村上大基と申します。
この場をお借りしてご挨拶とともに、当院の紹介をさせていただきます。
村上歯科医院は昭和24年に、先々代院長が現在の新小倉ビル新館(九州電力)がある場所で「西鉄歯科小倉診療所」として創立しました。昭和35年の本館竣工に合わせて新小倉ビル地下1階に移転し、現在に至ります。
おかげさまをもちまして、長い間、皆様のお口の健康に貢献できているのも、地域の皆様のご支援あってのことです。心から感謝申し上げます。
患者様は無数にある歯科医院の中から当院を選んでいただいております。理由はそれぞれあると思いますが、患者様にとっては唯一の歯科医院であることは紛れもない事実です。
そのことを忘れず大勢いる中の1人としてではなく、ひとりひとり、唯一の患者様と考え責任をもって診療に努めております。
それはスタッフも同じで、患者様ごとにどうすれば説明が伝わるか、どの部分が苦手でどうすれば不安や苦痛を少なくできるか、など各自考えながら動いてくれています。
内情や人となりを知っているということも大きいですが、実際に自分が治療やメンテナンスをしてもらうなら、当院スタッフにしてもらいたいと親バカ?ながらに思います。まだまだ改善できることは山のようにあると思いますが、1つずつ問題を解決していき、時には患者様にご意見を求めながら、更により良い歯科医院にしていきたいと思います。
ご来院いただいた際になにか感じることがあれば是非お伝え下さい。良かった点があれば褒めてください。スタッフみんなの喜び、やりがいとなります。行き届かない点があればお伝え下さい。スタッフみんなで考えるチャンスになります。
口腔内には人それぞれ様々なお悩みがあると思います。人に言いづらい症状もあるかもしれませんが、親身になってお聞きしますので、気兼ねなくご相談ください。
村上歯科医院では、医療サービスの品質を高め、すべての患者の皆様によりいっそうご満足いただけるよう、品質マネジメントを実施しています。
「いい病院をつくりましょう」という社是のもと、「患者様に感動していただける病院づくり」を目標に掲げ、日々努力を行っております。
具体的には、私どもの「ありたい姿」として
の5項目を掲げ、従来よりスタッフ一同これに取り組んでいます。
当院では医院力向上のためにスタッフが一体となって、「プロジェクト」と称した様々な取り組みを行っています。
この取り組みをデンタルオフィスナビゲーション「みんなで取り組む歯科医院力向上プロジェクト」として一冊の本にまとめ、医歯薬出版株式会社さんより出版させていただきました。
医院の本を作るといった貴重な機会をくださった医歯薬出版社の方をはじめ、村上歯科医院を支えて下さる患者様、皆様に感謝いたします。
「村上歯科医院はスタッフでもっている」と私は思っています.優秀なスタッフたちに支えられた素晴らしい歯科医院なのです.院長の私がいうのもおかしいのですが,これは事実です.スタッフが自ら考え,自らの意志で行動することができる歯科医院,いいかえると院長が先頭に立って引っ張っていくのではなく,スタッフたちから「ああしたい,こうしたい」と提案が出て,医院が少しずつ改善され活性化していく,そんな歯科医院です.
確かに,この十数年,意識してこうした体制を整えようと努力はしてきましたが,このように素晴らしいスタッフに囲まれて診療ができるまでになろうとは想像もしていませんでした.これは,私のリーダーシップのなさに危機感を抱いた優秀なスタッフたちが,どうにかしなければと自主的に行動を始め,その思いを全員が共有し,改善に取り組んでいってくれた結果だと私は理解しています.
私が大学を卒業したころ(30数年前)の歯科医院は,急性期の疾患を有する患者さんが多く,歯科医師の治療行為が診療の大部分を占めていました.しかし近年は,急性疾患が減少し,「予防」という時代の要求もあり,ケア中心の医療に大転換を余儀なくされています.それは,すなわち,スタッフ全員で取り組むチーム医療なくしては日常臨床が行えないことを意味しています.このような事情から,当院もケアを重視した診療体系へと変化していきました.そこでは,歯科医師,歯科衛生士,受付を含むすべてのスタッフが同じ方向を向き,同じ理念を共有し,日常の仕事に邁進しなければなりません.なぜなら,慢性疾患の治療では,患者さんと医療者側とのコミュニケーションがとても重要だからです.
そこで当院では「いい病院を作りましょう」という院是のもとに,スタッフ全員でミーティングを重ね,試行錯誤を繰り返しながらスタッフ主導で院内の活性化を進めていきました.その過程で,一番大切なことは,「職場の温かさ」であると気づきました.皆それぞれが互いに尊重し合い,支え合い,助け合い,感謝し合う職場を作りあげることが何よりも重要であると皆が感じ始めたのです.そして,院長である私は,スタッフを信じ,スタッフの自主性を重んじ,ほとんどのことを任せることから始めました.それがスタッフのやる気を引き出し,想像もしていなかったような素晴らしい発想が次々と生まれ,医院の活性化につながっていったのです.
本書では,ほんの一部分ではありますが,その軌跡をご紹介したいと思います.皆様の病院づくりにわずかでも参考になれば幸いです.
なお,この書は当院歯科衛生士主任の脇田(旧姓逸木)が中心となり,スタッフ全員で作り上げたものであることを付け加えておきたいと思います.
2011年 冬 村上 和彦